早くからIT化に取り組み、
斬新な店舗デザインで元気を与える保険薬局を実現。
「快適生活の創造」をコンセプトに、(株)アメニティ・プランニングが兵庫県加古川市と高砂市にチェーン展開しているのが保険薬局のつつじ薬局です。
現在、7店舗を展開していますが、全店にレセコン、電子薬歴、調剤機器などを導入し、IT化・コンピュータ化を積極的に進めています。
その中でも最も新しいのがユニークなデザインと色彩に特徴のあるつつじ薬局加古川東です。
IT化・コンピュータ化を推進し薬剤師をサポートする
JR東加古川駅北東の再開発地区、その一角にある医療モールで開業しているのがつつじ薬局加古川東です。
コーポレートカラーのグリーンと、錠剤を表す正円をデザインの基調にした非常に斬新な設計のお店で、周辺の建物の中でもひときわ目立っています。
「保険薬局というと、真面目で堅苦しいイメージがありますが、私はそんなに真面目にならなくてもいいと思うんです。 『なんだか分からないけど、元気をもらえそうだね』と思われるような薬局にできたら、と考えたのです」
(株)アメニティ・プランニングの代表取締役であり薬剤師でもある吉田先生は、つつじ薬局加古川東についてそう語っています。 確かに、デザインは元気を与える一つ要素になっています。 もっと重要なポイントになっているのは、患者さんに対するスタッフの思いやりのある話しかけです。
「薬剤師の仕事は、患者さんに間違いない薬を渡すことと、聞いてよかったと思える情報を患者さんに一つでも多く持って帰っていただくことが大切だ、と私は考えています。 それ以外のことは全て機械でもできますから、どんどん機械に任せてしまえばいいのです」
そういう合理的な考えのもとに、吉田先生は第1号店から一貫してIT化・コンピュータ化を積極的に推進していらっしゃるのです。
処方せん2次元コードによりミスをなくし、労力も軽減
つつじ薬局加古川東には現在、レセプトコンピュータ、対話型電子薬歴管理システム、散剤・液剤監査システム、薬袋発行機、自動錠剤包装機などが導入されています。
もちろん、それらはすべてオンラインでレセコンと結ばれています。
したがって、レセコンに処方データが入力されると、調剤室に設置されている散剤・液剤監査システムや薬袋発行機などすべてに瞬時に必要なデータ伝送されます。
その一方で、処方せんそのものは薬剤情報文書と一緒にトレイに載せられて薬剤師に渡されます。
薬剤師は処方せんを見ながら調剤し、それが間違っていないかどうか散剤・液剤監査システムでもチェックします。
そして、薬袋発行機から自動的に発行される薬袋に入れて患者さんに渡すという流れになっています。
「全店舗に処方せん2次元コードを導入しています。 ゆくゆくは、処方せんの内容を読み取るところから、調剤し薬袋に入れる直前までを完全に自動化したいと思っています」と吉田先生はおっしゃいます。 2次元コード付き処方せんは広く認知されており、今後さらなる普及が期待されています。
「近隣の医療機関ではまだ2次元コード付き処方せんを発行しているところは少ないですが、医療モールのクリニックでは発行しています。 なにしろ入力ミスはないし、労力の軽減にもなるから、導入効果は大きいですね」と吉田先生は高く評価してくださっています。
電子薬歴の新たな活用と調剤過誤防止が次の課題
吉田先生の強い思い入れがあって、つつじ薬局ではIT化・コンピュータ化はかなり進んでいます。 しかし、吉田先生はまだ不十分だとお考えのようです。その一つとして、調剤過誤防止システムを挙げています。 「今のシステムだけではなく、調剤過誤防止はこれからもっと進めていかなければならないと思っています。 しかも、それは調剤システム全体にかかわることなので、大きな規模になると思います」と吉田先生はおっしゃいます。
また、薬剤師は患者さんと適切なコミュニケーションを取るのも大切な役割です。 それには患者さんがどういうタイプの人なのかを見分ける必要があるので、「それを補完するようなシステムが欲しい」と吉田先生はおっしゃいます。
受付に栄養士さんをおいているのもその考えに基づくものです。
「薬の説明と一緒に食事のアドバイスができますからね」。
さらにシステムに求めるのがさまざまなタイプの患者さんへの対応です。
詳しい説明を求める人、項目に優先順位が必要な人、ピンポイントの説明が必要な人など、さまざまなタイプの人がいらっしゃいますが、「その場ですべて対応するのは大変です。
電子薬歴にそういう情報も載せたり、情報面・知識面で補完してくれる機能があると便利ですね」
吉田先生の熱い思いに支えられて、つつじ薬局のIT化店舗作りはさらに進展しています。
開局 | 平成18年8月 |
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設備 | レセコン(ファーネス) 電子薬歴(ドラッグスターセレブ) |
調剤室 | 自動錠剤包装機、薬袋発行機、 散剤・液剤監査システム |
処方せん応需枚数 | 約800枚/月 |
受付医療機関数 | 約15施設 |
職員数 | 薬剤師:4名 栄養士:2名 |
URL | http://www.amenity-planning.com/tutuji/ |